2007年02月14日

▼ そばに含まれる抗酸化物質

 日本の伝統食そば・うどんは、ラーメン・パスタ人気の後塵を拝すかのような状況です。ところが、ニューヨークでは、そばが大人気とか。それは、そばが低カロリーでヘルシーという理由からです。

 日本では、そばというと男性の食べるものといったイメージがありました。そばが普及した江戸時代、ズルズルとすするそばは、女性にとってはあまり上品な食べ物ではなかったようです。しかし、そば好きにいわせればズルズルと音を立ててすすり込んでこそ、そばの醍醐味が味わえるというもの。最近では、テレビや雑誌などで美昧しいそば店が紹介され、女性のそば好きも増えてきました。

 それに、そばは、そば好きだけのものではありません。体にもいい健康食なのです。そう、そばは単なる低カロリーというだけでなく、素晴らしい成分が含まれているのです。それが「ルチン」と呼ばれるものなのです。

 ルチンは抗酸化物質で、ワインのページで述べているように,ポリフェノールの親戚です。ワイン同様そばのルチンは、体を健康に保つ効果があるといわれています。そばを毎日食べて、健康になりましょう。

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2007年02月15日

▼ そばの歴史

 そばは、典型的な日本の食べ物です。そのため、さぞ歴史が古いと思われがちですが、そばが登場したのは江戸時代初期のこと。その当時そばは「そば切り」と呼ぱれていました。うどんは、すでに室町時代に一般に普及していたので、そばの方が後発というわけです。

 江戸時代初期、街道筋の茶店ではめん類を扱うようになりましたが、店の看板は「うどん・そば切り」と書かれており、この時点では、またうどんが主流でした。 

 そばが江戸市中で普及するのは、江戸中期に夜の屋台でそばを売るようになってからです。この屋台は、当時「夜鷹そば」と呼はれていました。夜鷹とは、ゴザを抱えて客引きして屋外で売春する私娼のことです。そのため、夜鷹そぱの語源は、店の客がもっぱら夜鷹だったからたといわれています。ても、これも諸説あり、定説はありません。

 たた、当時の夜鷹そばは、かなり不衛生だったようです。そのため、夜鷹、人足といった下層階級の食べ物だったのでしょう。テレヒの時代劇のように、武士が「親父、一丁頼む」という光景は、なかったようです。

 一方、不衛生な夜鷹そばとは別に、店を構えたそば屋も急速に店を増やしていきました。江戸末期に刊行されたグルメ本、『江戸名物酒飯手引草』には、595軒の名店が紹介されています。ということは、江戸にはその10倍以上のそば屋があったものと思われます。

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2007年02月16日

▼ 二八そばの登場

 そして、江戸末期に登場したのが「二八そば」です。現在は、二八そばというとそば粉をたくさん使った高級そばのようなイメージがあります。しかし、当時は、その逆でした。二八そばの語源は諸説ありますが、一般にはそば粉8に対して小麦粉2の割合で打ったそぱのことといわれています。

 それ以前のそばは、そば粉が10割だったので、つなぎに小麦粉を使った二八そばは粗悪品扱いされたのてす。

 それでは、江戸時代のそばは、とんな食べ方をしていたのでしょう。もともとそばは、今の「もり」と同じように汁につけて食べるものてした。しかし、気が短い江戸っ子は、もっと簡単に食べる方法をみつけたのてす。

 それが、そばに汁をかけた「ふっかけ」でした。最初、冷たい汁をかけるたけでしたが、そのうち冬は熟い汁をかけるようになりました。今の「かけそば」はぶっかけが語源なのです。

 ただし、ふっかけは下品な食べ物ということで、女性が食べるものではないといわれていたようです。

 その後ぶっかけにいろいろ具をのせた「種物」メニューが登場していきました。てんぶら、鴨南蛮、玉子とじ、おかめなどは江戸時代から続くメニューなのです。

 また、「そば屋酒」という言葉があるように、そば屋には美味しい酒が置いてあるというのが通説てした。そばが打ち上がるまで、ちょっと一杯というのが江戸っ子の楽しみたったのです。焼きのり、板わさ、玉子焼き、てんぶらと、種物に使う具が酒の肴にピッタリなのです。今も、そば味噌で酒1合を飲み、仕上げにもり2枚というのが通だとか。

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2007年02月17日

▼ 世界が注目 そばのルチンパワー

 ラーメン、パスタ、うどん、そばは、日本の4大組として親しまれています。この4つの麺の栄養(タンパク質、糖質、カロリー)を比較してみると、そばはどれも2番目。優等生だが、個性がないといった存在です。それでは、そばならではの栄養分はないのでしょうか。

 実は、そばには素晴らしい成分が含まれているのです。それが「ルチン」という物質です。ルチンとは、そばの実の殼に多く含まれる栄養素で、毛細血管を強化するビタミンPの一種です。欧米では薬として用いられています。

 中国原産の豆のエンジュ、タバコに多く含まれますが、食べられるものでは、そばだけにしか含まれていません。そば1食(100グラム)には、100ミリグラムのルチンが含まれています。

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2007年02月18日

▼ ルチン 4つの効果

それでは、ルチンの働きを説明しましょう。ルチンには、次の4つの重要な効果があるのです。

・ 毛細血管の強化
      ―
 毛細血管の膜に厚みと弾力性を持たせます。

・ 血圧降下作用

 血圧は、血圧を上昇させるアンジオテンシン2と、血圧を下降させるブラギュンのバランスによって保たれています。このバランスが崩れると血圧が下がったり上がったりします。ルチンは,この血圧上昇物質の働きを弱める作用があります。そのため、心臓病、脳血管障害の予防をするのです。

・ 膵臓機能の活性化

 ルチンは、血糖値の調整を行う膵臓に障害をもたらす物質の働きを弱め、インスリンの分泌を促します。そのため、糖尿病の予防と抑制に効果があります。

・ 記憶細胞の保護・活性化

 そばに含まれるソバポリフエノールは、多くの有効成分を含んでいます。最近の研究でソバポリフェノールは特に脳の記憶細胞に有効なことがわかってきました。ソバポリフェノールは脳の細胞脂質が酸化され、細胞が死んでしまうのを防ぐのです。


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2007年02月19日

▼ そばポリフェノールが記憶力を高める

 そこで、ポリフェノールによる酸化抑制実験をしてみました。ポリフェノールといえば、本書でも取り上げている赤ワインに多く含まれています。

 そばと赤ワインから抽出したポリフェノールを、二匹のマウスに2週間与える実験の結果、そばのポリフェノールは、赤ワインのポリフェノールより記憶細胞の破壊を防ぐデータが得られました。

 つまり,ソバポリフェノールは脳の記憶細胞に働きかけ、膜を張り、保護、活性化を促してくれるのです。

 また、ある民間会社で、記憶力に関するこんな実験が行われました。被験者に0~9までの数字を15桁示し、直後に指定された用紙にその数字を記入するという実験です。はじめ、通常の状態で計測し、その後、そばから抽出したソバポリフェノールを2週間服用します。そして再度テストを行いました。

 すると、ソバポリフェノール服用前と比べ、平均で1割もの正解率の向上が見られました。このように、そばは、記憶力向上のほか、老人性痴呆症の予防にも効果的と期待されています。

 それでは、1日にどれくらいのそばを食べればいいのでしょう。ルチンは1日に約30ミリグラムを摂取するのが理想といわれています。そば1食(100グラム)には約100ミリグラムのルチンが含まれているので、1日1回そばを食べれば十分ということです。

 また,ルチンを多く含んでいるのは,殼を含めたそばの実の外側の黒い部分です。そのため、中心部分だけを粉にした白い「更科そば」よりも、殼に近い部分を一緒に粉にすり潰した黒い「田舎そば」を食べた方が、ルチンをたくさんとることができるのです。

 そして、ルチンはビタミンCと一緒にとると、より効果的といわれています。


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2007年02月20日

▼ そばは女性の強い味方

 そば屋さんの客の男女比を調べてみると、女性客は3割に満たないのです。しかし、そばは消化しにくい物質の一つである「ヘミセルロース」(食物繊維)が含
まれており、便秘を改善するうえで非常に役立つのです。

 ラーメン、パスタ、そば、うどんのヘミセルロースの量を調べてみると、そばが圧倒的に多いのです。そばは、麺の中で一番消化が悪いのですが、反面、便秘の改善になるという意外な事実があったのです。

 それでは、そばで便秘が解消できるのでしょうか。
 そこで,便秘に悩むOL、主婦、学生の3人に、2週間続けて1日1食そばを食べてもらいました。その結果、3人のうち2人の排便回数が2~3倍に増えたのです。 

 OLは、食物繊維の摂取量が14・7グラムから19・4グラムに増え、便通も2回から4回に増えました。この人は、そばを食べるようになって腸が少しずつ動いているのがわかるようになってきたそうです。

 主婦は、食物繊維摂取量が16・6グラムから21.3グラムに増え、便通は2回から6回に増えました。この人は、何を食べてもダメだったが、こんなに早く結果が出るとは思わなかったそうです。

 学生は、いつも食事は1日2食で、食物繊維摂取量は8.9グラム。そば1食で約5グラムの食物繊維をとっても1日の必要摂取量の20グラムに及ばず効果がありませんでした。

 現代人の食生活で、食物繊維の平均摂取量は約15グラムです。
 そばは、その不足分を補うのに十分の量がとれるのです。

 また、そばのヘミセルロースは、大腸に届くまで5~6時間かかるので、朝、便通をよくしたいのであれば、夜に食べた方がいいでしょう。

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2007年02月21日

▼ 薬味にも効能がある

 そばのいいところは、種物と呼ばれるバリエーション豊かな具がのっていることです。つまり、そば本来が待っているパワーと具のパワーを同時に体内に摂取できるのです。

 ここでは,その症状に合ったそばを選んでみました。
 また,そばには各種薬味が付いてきます。薬味にもそれぞれ効能があります。

・七味 …血行をよくし、消化吸収を高めるカプサイシンと
     カロチンが含まれています。

・ネギ …アリシンという成分がそばのビタミンB1の吸収
 を高めるほか、疲労回復、冷え性に効果があります。

・ワサビ…辛味成分シニグリンは、そばに含まれるビタミンB1の働きを高めるほか
殺菌効果もあります。

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2007年02月22日

▼ そばとカルシウム

 きつねそばの油揚げには、カルシウムとビタミンEが豊富に含まれています。カルシウムは 骨や筋肉を強化するので腰痛には欠かせません。また、ビタミンEは過酸化脂質を分解するので、血液中に粘度がある物質が流れるのを防止します。そのため、血行がよくなります。

 そして、薬昧には、ネギとともにゴマが最適です。ゴマにも、カルシウムとビタミンEが豊富に含まれているのです。                 ’

 また、七昧唐辛子は必ず振りかけることがポイントです。七味唐辛子は、カルシウムとビタミンEの吸収をよくする効果があります。

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2007年02月23日

▼ そばとビタミンC

 大根おろしがたっぶりのったおろしそばは食欲がないときでも食べられます。この大根おろしには、ビタミンCが豊富に含まれているのです。

 ストレスを感じているときは、体内のビタミンCがどんどん消費されます。そのため、ビタミンCを補うことがストレスの解消につながります。

 また、ビタミンCには、そばのルチンの働きを高める効果もあります。つまり大根おろしは、そばと非常に相性がいいというわけです。

 そして、大根おろしといえば、消化酵素ジアスターゼがたっぷり含まれていることが知られています。ジアスターゼは、消化を助けるので、胃腸が弱い人や、二日酔いのときなどに効果的です。

 辛みの強い大根、そしておろしたての大根おろしは、より豊富にビタミンCが含まれています。

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2007年02月24日

▼ そばとビタミンB

 京都の人が大好きなニシンそば。具のニシンには、タンパク質、鉄分、ビタミンB12、ビタミンB6など、血液の材料となる成分が各種含まれています。貧血はこれらの成分が欠乏することで起こります。

 特に、貧血の90%は鉄分の欠乏が原因です。ニシンには、その鉄分が豊富に含まれています。しかも、魚に含まれる鉄分は、植物性食品の鉄分より吸収率が高いのです。

 ビタミンB12は、悪性貧血を予防するといわれていますが、その含有量もニシンは魚の中でトップクラス。ビタミンaは、タンパク質をつくるビタミンといわれ、タンパク質をとるときには必ず必要となります。

 そして、薬昧にはネギを ネギはビタミンB1の吸収を助ける働きがあります。

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2007年02月25日

▼ そばとビタミンE

 大きなエビがのったてんぶらそばは、女性にも人気があります。エビには、注目の抗酸化成分のビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEは、体の毛細血管を広げる働きがあり、血液をサラサラにして血行をよくしてくれます。 

 また、てんざるには、野菜のてんぶらが付いてきます。そうすると美肌効果があるビタミンCも同時にとることができます。

 お店にはあまりありませんが、イモてんもおすすめです。イモのビタミンCは熱に強く、油で揚げてもビタミンCの損傷が少ないのです。

 そのほか、立ち食いそばのスタンドで定番のゴボウ、シイタケのてんぷらは、便秘解消効果があります。そして、シュンギク、ニンジンのてんぷらは肌あれ解消と高血圧予防効果があります。

 立ち食いそばといっても、けっしてあなどれないのです。

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2007年02月26日

▼ そばとビタミンA

 立ち食いそばのスタンドで人気なのが「てんたまそば」です。てんたまそばはかき揚げと生卵がぽとりと落としてあるそばのこと。美味しさもさることながらてんぷらと卵とそばは、サラリーマンの活力のもとなのです。

 生卵、それも卵黄には、ビタミンAが含まれています。ビタミンAというと、最近ではがんを予防する効果の方が注目されていますが、実は視力と大変関係が深いのです。ビタミンAは、昔から夜盲症を予防し、疲れ目、視力回復などに効果的といわれていました。
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 そして、月見そばには、のりをたっぷり振りかけると、より効果的です。のりにはカロチンが含まれており、体内に入るとビタミンAに変わります。つまり、卵とのりの相乗効果で、疲れ目の解消ができるというわけです。

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2007年02月27日

▼ そば6カ条

1) そばには「ルチン」という、効果が高い栄養素が含まれている。

 ルチンには毛細血管の強化、血圧降下作用、膵臓機能を高める働きがある。


2) 1日1食そばを食べるのが理想的

 そば1食分にはルチン100ミリグラムが含まれている。


3) そばを食べ続けると記憶力が活性化する。

 ルチンを含むソバポリフェノールは脳の記憶細胞に有効なことがわかってきた

4) そばを食べるときはビタミンCも一緒にとろう

 ルチンとビタミンCを一緒にとるとさらに効果がアップする。


5) そばは便秘にも有効

 そばにはヘミセルロース(食物繊維)が豊富に含まれている。


6) 体調に合わせてそばの具を変えるとよい。

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